Preamble関連CAFC判決


In re David Fought - Fed. Cir. 2019-11-04
クレーム解釈(Preambleの解釈):
本事案はクレームのプレアンブルの解釈に対する判決である。本判決理由と整合性のある判決が326日にも出されている(Arctic Cat Inc. v. GEP Power PRoducts: Fed. Cir. 2019-03-26)。即ち、プレアンブルにおいて発明が意図する目的のみを記載している場合にはクレームの限定事項(limitation)とは解釈されない。しかしながら、プレアンブルの文言がクレームの本体部の先行詞(Antecedent Basis)として機能する場合には限定事項と解釈する。

  Arctic Cat Inc. v. GEP POWER PRoducts - Fed. Cir. 2019-03-26
クレーム解釈(Preambleの解釈):
Pre-AIAにおける発明日の遡及(発明を実施するまでの「誠実な努力」の継続性のレベル):
本判決はクレームのPreambleを限定と解釈するか否か(1の争点)に関する興味深い判決である。米国特許の一般的な法理としてクレーム本体(body)Preambleの用語が引用されているか、或いは、審査経過でPreambleが引例と識別するべく主張されたという記録がない場合にはPreambleは権利範囲を減縮しません。本願ではまさにその法理によりPreambleが限定として解釈されなかった。2の争点Pre-AIA102(e)項の先行技術を規則131条に基づき発明日を遡及する場合のconceptual stage(発明の着想)~reduction to practice(発明の実施)の間のdue diligence(誠実な努力)の継続性の挙証に関する。地裁は発明者のdue diligenceの継続性を否定したが、CAFCは発明者の記録によって(地裁の判断は厳格すぎるとして)due diligenceの継続性を認めた。